4・24教育闘争記念/新歓企画 「朝鮮学校から『日本』を考えよう★」のリポートです!
2010年4月24日(土)13:30~@名古屋市立大学午前から会場設営をしながら「来場者、多くて50人くらいかな・・・カラガラだとさみしいからゆったりめに座席配置しようか」と弱気発言をしながら机と椅子を並べていたものの、オープンしてみるとぞくぞくと会場に集まる来場者、予想外の展開にあせる実行委員たち・・・。
机と椅子を何度も追加で出してきて並べ、最終的には会場は多くの来場者でいっぱいに!
予想をはるかに上回る、なんと100名近い来場者でした!満員御礼!
イベントの第1部では、1954年に製作された映画「朝鮮の子」を鑑賞した後に、「在日朝鮮人教育弾圧が繰り返し問うているもの」というテーマで大阪大学大学院で在日朝鮮人史の研究をされている鄭祐宗さんに講演をしていただきました。
「朝鮮の子」は1950年代の朝鮮学校や当時の子どもたちの姿、在日朝鮮人の生活の様子などの貴重な映像で綴られており、在日朝鮮人が解放後にゼロから作り守ってきた国語(朝鮮語)教育に対する想い、民族教育弾圧に屈すまいとする力強さなどを感じられました。30分という短い作品ですが、日朝映画人の合作という上でも貴重な映画でした。
講演では、戦後から現在まで一貫して行われている朝鮮学校への弾圧は、積極的な武力弾圧だけを指すのではなく、不作為により行われる権利侵害も含めて捉える必要があり、植民地支配の時代から続く「管理と支配の思想」を現在も日本が持ち続けているということに根本的な要因があると指摘されました。
また、本来ならば不可侵であり、議論の対象にすらならないはずの基本的人権である思想・良心の自由が、朝鮮民族教育関しては「どこにラインを引くべきか」という議論の対象とされ、侵害が当たり前のように行われているという危険な状況への指摘や、今回の「朝鮮高校無償化除外」で初めて朝鮮高校へ関心を持った日本人の「差別的関心」に対する警告など、極めてクリティカルな内容で、目の覚めるような思いがしました。
講師を務めていただいた鄭祐宗さん、本企画のためにはるばる大阪からお越しいただき、本当にコマッスミダ!
続いての第2部では、北海道では唯一の朝鮮学校である札幌朝鮮初中高級学校を韓国の映像作家が3年間の取材を経て作成した「ウリハッキョ」を鑑賞しました。
監督が生徒と共に過ごす中で映し出された朝鮮学校の様子はとてもあたたかいもので、日本のメディアが取り上げる朝鮮学校の姿がいかに「偏見」に満ちたものであるかということを再認識できる内容でした。
それよりなによりも、この映画を通して映し出される人々が本当に魅力的で、朝鮮学校に通う子どもたちや先生、保護者の姿が人間らしく輝いていて、心があつくなるシーンがたくさんあり(実際に何度も涙が頬がつたいました・・・)こんな学校に通うことができる「朝鮮の子」はうらやましくもあり、こんなに素敵な学校を自分たちの手で作り守ってきた在日朝鮮人の「民族教育への想い」や並々ならぬ努力はもっと多くの人に知って欲しい、いや、こんなときだからこそ知るべきだ!と思わずアツくなりました。
しかし、もちろん映画全編が心温まる人間ドラマを綴っているわけでもありません。映画の制作が始まった頃は、ちょうど「拉致問題」が大きく取り上げられていた時期でもあり(今では入港が禁止されてしまった万景峰号での祖国訪問の修学旅行のシーンもあります)、政治的問題を安易に在日朝鮮人に向かわせる心ない日本人に、子どもたちまでもが大きく傷つけられ翻弄されるという過酷な状況が浮かび上がってきます。
朝鮮学校は日本の姿を映す「鏡」でもあります。映画に映し出された朝鮮学校の姿を通して、「日本」の姿はどのように浮かんできたでしょうか?
一緒に会場でご覧になった方も様々なことを感じられたことと思いますし、4・24という歴史的な日に多くの方にこの映画をご覧いただけて良かったと思います。
さてお昼から始まったイベントも終盤、第3部の交流懇親会。
長時間にわたる企画で、最後まで参加される方は少ないのでは・・・?というのは杞憂におわり、会場には各界各層多種多様な大勢の参加者で盛り上がりました。
名古屋の知る人ぞ知る路上ウクレレ歌手の「えぐれ笹島」さんにたくさんの歌を披露していただいたり(或いは勝手に歌っていたり)、イベントの感想を直接伺えたり、名刺交換など参加者同士でもあれこれと交流が深まり2時間近くの交流会も体感時間30分くらいであっという間に撤収の時間。
最後の片づけまで参加者の方々が手伝ってくださり、企画・準備の段階から多くの方のお力添えがあってここまでの成功ができたのだと改めて感じました。
当日ご来場くださった方、イベント開催のために様々なお力添えをくださった方、本当にありがとうございました!素晴らしい行事になったと実行委員一同、心から実感しています。チョンマル コマッスミダ!
日朝友好愛知学生の会はこのイベントをスタートに今後ますます「日朝友好」の時代のために尽力します★
(さつき)
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